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【2】ボランティアの輪を広げる活動

 「伝えて広げる」活動のひとつめは、【1】に書きました「障害についての啓発活動」でした。もうひとつは「ボランティアの輪を広げる活動」です。ボランティアの意義と楽しさを伝えて、仲間を増やしていきたい。そんな思いで「ボランティア入門講座」を何度か開催してきました。
 なかでも、千葉県の「さわやかちば県民プラザ」で2011年と2012年の2年連続講師をさせていただいた「高校生のためのボランティア体験講座」は、私にとって貴重な経験となりました。受講生は高校生ばかり約50人。2時間いただいて、ボランティアの楽しさと心構えについて、お話させていただきました。

ボラ講座1

 この講座は、6月から8月にかけて計6回のシリーズとなっていて、この日が第1回です。初日は、オリエンテーションとボランティアの概要について学び、2回目以降は環境・災害・福祉・保育等、テーマごとに講義と実習が行われます。そして、夏休みに自分で決めた活動を実践して、最終回に発表する。そんな構成になっています。
 受講生は学校を通じて申し込み、休みの日に講座に参加します。私は講義の冒頭で、「どうしてこの講座に参加したの?」尋ねてみました。「以前からボランティアに関心があったから」「将来の仕事のための経験として」という人が多かったようです。ボランティア経験者は少なく、これを機に始めようとする人の方が多いようでした。意外だったのですが、「東日本大震災がきっかけ」という人は、それほどいませんでした。

 司会者の方は、私を次のように紹介してくださいました。
 「講師の方はいろんなことを経験されています。しかし講師の方は、その生き方、普段の生活の仕方そのものが、ボランティアなのだと思います。今日は、講師の方が何をしたかというよりも、その生き方から何かを感じ取ってください。」
 私を「エライ人」として紹介するのではなく、「普通の人が自然にボランティアする、そういう生き方を参考にしてほしい」、という意味合いでそうご紹介いただいたのだと思います。

 私の話した内容(目次)は次の通りです。パワーポイントの画面と紙の配布資料を使ってで説明しました。具体的な中身は、第9章と第10章でご説明します。
1.私のボランティア
 ①初めてのボランティア ②ボランティア休職 ③復職後の活動 ④夢
2.ボランティアの意義
 ①一般的なボランティアの意義 ②私が感じたボランティアの意義
3.ボランティアの心構え
 ①あたりまえのこと ②両方OK ③困ったボランティア ④自然体でいこう
4.ボランティアは不要!? ~最後に~
 ①「ボランティアをする」? ②ボランティアは不要になる!

 私は既に、今やっていることを「ボランティア」だとは思っていません。そして、「ボランティア」をひとまとめにして語ることよりも、「ボランティアで何をするのか」の方が大切だと思っています。ですので「ボランティアの意義・心構え」を話すのは、今となっては少し違和感がありました。しかし、これからボランティアを始めようという人には、知っておき考えておくことは意味があると思います。私も最初は「ボランティアをしていました」ので。

 最後のメッセージは、「ボランティアは不要になる!」という、やや逆説的で刺激的なタイトルにしました。
・私は、「地域の友人としての関係」を始めました。
・縁があって始めて、なぜか楽しくて続けてます。
・私の楽しそうな様子は、伝わりましたか?
・たくさんの人が、そうできたらいいなと思います。
・実現すると、最終的にはボラは不要になります。
・みんなが自然に、できることをしている社会。
・そこに「ボランティア」と呼ばれる人はいません。
・自分にできることは何でしょうか?(何でもOK)
・スゴいことじゃなくて、身近なことからどうぞ。

 これからボランティアを始める人には、ピンとこなかったかもしれません。しかし、ボランティアを始めたその先には、きっと感じるだろう(てほしい)テーマです。司会の方は最後に、「今日の資料は、この講座が終わったとき是非読み返してほしい。」とおっしゃってくださいました。私も同じ思いです。

ボラ講座2

 さて後日、講座を総括した資料が主催者から届きました。受講者の感想が書かれていて、そこには嬉しい言葉がいくつもありました。私が嬉しかったのは次の2点です。
 まず1点目は、「○○さん(私の姓)」がたくさん書いてあったことです。そして、約50名の感想文に登場した個人名は私だけでした。「○○をしたのはよい経験だった」「○○は楽しかった」ということは書いてありましたが、他に人の名前は全く書かれていませんでした。これは、私という人間と私の話に、何かを感じてくれた受講生が多かった、ということじゃないかと思っています。勝手な解釈かもしれませんが・・・。
 私の講義は初日で、感想文を書いたのは約3ヶ月後の最終回です。なのにちゃんと覚えてくれていた。最終回になって、初日に私が話した「ボランティアとは」という話を思い出してくれた。講師としては、なにより嬉しいことです。

 そして2点目の嬉しかったことは、私が最後にお話しした「ボランティアは不要になる!」というメッセージについて触れた感想が多かったことです。この言葉が「印象に残った」、「考えさせられた」という感想が複数ありました。私の話を聴いて、実際に自分で活動をしてみて、そして私の言葉を思い出して、自分で考えてくれた。とても嬉しいことです。他にも、私の話を引用しながら、「こう感じた」「こう思った」という感想もありました。
 私は「伝わった!」と思いました。そして、「やはり私は伝える活動をしたい。入り口を提供し、楽しさを伝え、活動を広げる手助けをし、仲間を増やして社会を少しずつ変えていく。そんなことが好きだし、続けていきたい。」そう改めて思いました。

 「高校生のためのボランティア体験講座」の2年目は、「ボランティアの心構え」ではなく、障害に絞った講義をご依頼いただました。テーマは 「障害とはなんだろう? 、共生社会とは?」でした。
 当日午前中のプログラムは、知的障害のある人たちとの交流会です。私は、その後の100分の講義を担当しました。受講者は、初めて知的障害者とふれあう人も多いはずです。私は冒頭で、初めてふれあった受講者の率直な感想を尋ねました。
 そして続いて、人の共通点と相違点について考えてもらいました。35項目のチェックリストを配ります。項目の内容は、性別・身長・好きなスポーツ・食べ物などです。このリストを使って、まず「自分がどんな人なのか」を記入してもらいます。次に隣の人と見せ合って、「お互いの共通点と相違点は何か」を話し合います。続いて、午前中に会った彼(彼女)すなわち知的障害のある人と自分との、共通点と相違点を考えます。これらを通じてどんなことを感じたか話し合い、「障害とは何か?」について、考えてもらいました。
 世の中にはいろんな人がいる。誰かが普通で、誰かが特別なのではない。お互いに共通点と相違点がある。それだけ。障害のある人もない人も、「ただの人」として共に生きる。近所の人や友人として、あたりまえにつきあう。そんな人を増やしたい。
 ・・・そんなことが少しでも伝わったらと思い、熱弁を振るいました。

ボラ講座3

 2015年3月に勤務先を早期退職することになり、少し時間ができたため、「ボランティアの輪を広げる活動」に再度力を入れることにしました。そして、静岡で「ボランティア入門講座」をする機会に恵まれて、シニアライフ支援センター「くれば」では、ミニセミナーを2回開催させていただきました。こちらは高校生とは違い、シニアの方が中心です。
 当日はいろいろご質問を頂戴しましたし、ご自身のご経験をお話しいただいた方もいました。私は「楽しさ」を伝えようとしたのですが、ある人は「私は長年ボランティアをしているが、楽しいと思ったことは一度もない」とおっしゃいました。「ボランティア」は大変幅広い世界を表現する言葉です。100人いれば、100通りの定義や活動スタイルがあります。そこが面白いところでもあり、難しいところでもあります。
 そして、「ボランティアほど、伝えるのが難しいテーマはない」と改めて認識しました。「なぜ楽しいのか?」「なぜ続けているのか?」は伝えられません。私自身がわからないからです。15年間探してきましたが、未だに答えは見つかりません。
 講座の翌日に、「充実したシニアライフを応援するイベント」に参加しました。そこでは、「ボランティア」という言葉が多数聞かれました。「ボランティア」は、人生を豊かにするための有力な選択肢のひとつなのだと、改めて感じました。

ボラ講座4

 静岡市社会福祉協議会の主催の講座でも、講師をさせていただきました。当日は、高校生からシニアの方まで、幅広い年齢層の方にご参加いただきました。「くれば」での講座と同様に、「豆知識」「クイズ」を交えながら、気楽に聴いていただけるように、工夫してました。また、より具体的なエピソードをお話しすることで、私の活動の楽しさをお伝えするように心掛けてみました。
 私のプレゼンの後、参加者の皆さん一人ひとりから、感想・質問・思いなどをお話しいただきました。これからボランティアを始めようとする方もいれば、既にたくさんの活動をリードしていらっしゃる方もいらして、さまざまなお話をいただきました。
 「ボランティアの楽しさや意義をなかなか理解されないが、どうしているか?」「高齢者との話題に困ることがあるが、どうしたらよいか?」などのご質問をいただいたり、中には私の話に刺激を受けて、「障害のある方と関わる活動を始めたい」とおっしゃる方もいました。
 このときは、ボランティアセンター(社会福祉協議会)の主催でしたので、具体的な活動の紹介もセットでできたのが、とてもよかったと思います。参加者の皆さんが、実際に活動を開始して、社会活動の輪が広がっていくことを心から願っています。

 率直なところ、「伝える活動」は、伝わったり伝わらなかったりです。相手のニーズとうまく波長が合った場合は通じ合うことができますが、なかなか話がかみ合わずお互いに不完全燃焼に終わることもあります。聴いてくださる方に合わせて工夫することで思いが伝わるよう、これからも努力していきたいと思います。

◆「ボランティア入門講座」の資料サンプルは、ホームページからご参照いただけます。下記リンクからどうぞ。
 ホームページ『社会貢献のかけはし』:「お手伝いメニュー ③市民の社会活動への参加促進」

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※この記事の元記事(ブログ『ボランティア雑記帳』)
 ボランティア講習会(前)
 ボランティア講習会(後)
 伝わった!
 共通点と相違点を考えよう
 【1/30(金)】「ボランティア入門講座」報告
 【2/27(金)】「ボランティア入門講座」報告
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