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【3】福祉の世界は閉じないで

 前述した、この知的障害者施設の広報誌に寄稿した記事をご紹介します。

 この記事は、広報担当の職員さんから、「広報誌に載せたいので、福祉業界を外から見て感じたことを書いてほしい」とご依頼いただき、書いたものです。この施設は「外部の意見を積極的に聴こう」という考え方をもっていました。私への依頼も、その一環だと思います。
 私が記事を書いて「気になるところがあったら修正しますから、ご遠慮なくおっしゃってください。」と言いながら原稿を渡すと、職員さんは、「いえいえ、修正なんてしてしまったら意味がありません。書いていただいた原稿をそのまま掲載させていただきます。」とおっしゃいました。そのオープンな姿勢に、とても感銘を受けました。

<ケーキを作ったときの様子>
福祉の世界は閉じないで

*** 以下、寄稿した記事 ***

 食品メーカーの会社員ですが、2月から休職してボランティアとしてほぼ毎日通っております。こちらの施設は利用者尊重・情報開示が徹底していて、職員さんも熱意と良識があり、素晴らしい施設だと思います。さて、このたび「福祉業界を外から見て感じたこと」の寄稿をご依頼いただきました。誠に僭越ですが率直な気持ちを少し述べさせていただきます。

 今、私が一番感じていることは「(障害者)福祉の世界は閉じている」ということです。職員さんには家族に福祉関係者をもつ方が多く、ボランティアには福祉就職を目指す学生さんが目立ちます。福祉に関わる人はなかなか広がらず、「一般の人」からは一部の特別な立派な人達と考えられています。福祉は家族と専門家が行ない、「一般の人」は彼らに任せて無関心でいる、というのが現状でしょう。その結果、福祉が特別な世界になってしまっています。

 「一般の人」は「福祉の世界」のことをほとんど知りません。職員さんは利用者の力になろうと日々奮闘され、成果をあげていらっしゃいますし、福祉全体の改革も進められつつあります。でも、社会の福祉に対する理解はなかなか深まりません。「福祉の人」は、業務の何%を福祉の外との関わりに費やしているでしょうか。毎日の利用者との関わりや、他の「福祉の人」との調整に終始していないでしょうか。この記事も読者のほとんどは家族を含めた「福祉の人」だと思いますが、「広報」は関係者ではなく「一般の人」に向けて行ないたいものです。「福祉の人」はもっともっと「一般の世界」へ働きかけるべきだと思います。

 逆に、「福祉の人」は「一般の世界」をもっと知ってほしいと思います。以前、異業種交流研修や行政・民間合同研修に参加したことがありますが、異文化との接触はとても刺激的でした。また、福祉業界のような閉じた世界は、適正な競争による効率化の余地はとても大きいと思います。一般企業の激しい競争やスピード感もヒントにしていただけたらなぁと思います。

 えらそうにわかったようなことばかり書いてしまいました。私は数年前から少しボランティアをさせていただいただけで、福祉の専門知識も経験もほとんどありません。浅はか、見当違い、失礼、と感じられるかもしれませんが、今回は「素人だから意味がある」ということで、何卒お許しください。今回は「福祉業界を外から見て感じたこと」というテーマでしたが、「福祉の外」がなくなるのが理想でしょう。さまざまなひとびとが認めあう社会になるために、福祉の世界が開いていってほしいと思います。私も微力ながら「福祉の世界」と「一般の世界」の掛け橋になっていきたいと思います。

*** 以上、寄稿した記事 ***

 当時、感じたままを書かせていただき、それをそのまま掲載していただきました。

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※この記事の元記事(ブログ『ボランティア雑記帳』)
 福祉の世界は閉じないで
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